ゲーム鑑定会社3社を徹底比較【2026年】── PSA・CGC・VGA、どこに出すと高く売れるのか
最終更新 : 2026年11月1日。料金・受付状況は変動します。提出前に必ず各社公式サイトでご確認ください。
訂正(2026年11月1日) : 本記事は従来、CGCの日本版対応機種を「スーパーファミコン・N64・セガサターン(ファミコン・GBは未対応)」と記載していましたが、CGCは2026年1月22日の公式発表でファミコン・ファミコンディスクシステム・日本版ゲームボーイ/GBC/GBAを鑑定対象に追加済みでした。該当箇所を修正し、あわせて「ファミコン・GBを日本から出せるのはVGAだけ」という記述を撤回します。確認が遅れたことをお詫びします。
ゲーム鑑定には現在、実質 3 つの選択肢があります。PSA(旧WATA)、CGC Video Games、そしてVGA。対応機種も料金も「日本から出せるか」も、そして同じグレードでも売れる値段も違います。まず結論の一覧表から見てください。
比較一覧表(2026年10月時点)
| PSA(旧WATA) | CGC Video Games | VGA(CGA) | |
|---|---|---|---|
| 日本版の対応機種 | ファミコン・GB・GBA(2026年5月〜、裸ソフト可) | ファミコン・ディスクシステム・スーファミ・N64・サターン・GB/GBC/GBA(FC・GB系は2026年1月に追加。大箱など規格外は不可) | ファミコン・スーパーファミコン・GB・GBA(当サイトの問い合わせに同社回答) |
| 鑑定料の目安 | $49.99〜$124.99 | $45(バルク25本〜、開封済み完品は対象外)/ $50(Standard) | $45(バルク20本〜、国際提出にも適用)/ $90〜 |
| 日本からの提出 | 不可(国外からの直接受付を停止中) | 可(米国オフィスへ国際提出。一時輸入の申告で米国側の関税を回避する運用) | 可(同じく一時輸入申告の運用。輸送・保険は自己手配) |
| スラブの市場価値 | 最高(事実上の世界標準) | 上昇中(Heritageの2025年上位ロットを占める) | 老舗。流動性は低下傾向だが、旧スラブに来歴価値 |
| 評価体系 | 数値0.5〜10 × シール等級C〜A++ | 10点制 | 100点制(Gold/Silver/Bronze) |
本題 : スラブの市場価値 ── 同じ品でも「どの会社か」で値段が変わる
鑑定の目的が売却なら、ここが最重要です。買い手はグレードの数字だけでなく、「どの会社がその数字を付けたか」を見ています。
現在の序列は PSA(旧WATA)> CGC > VGA です。 ただしこれは鑑定品質の優劣ではなく、ブランドと流動性(買い手の厚さ)の差です。
- 歴史的経緯 : 記録的売買(スーパーマリオブラザーズの約200万ドルなど)はすべて旧WATAスラブで起きており、「高額品 = WATA/PSA」という刷り込みが世界の買い手側にあります。2025年10月のPSA統合で、ブランド力はさらにPSAへ集中しました。
- 実売の例 : ポケモン赤(米国版)WATA 9.8 が $81,250(2025年2月)。一方でCGCも「聖剣伝説2」(Secret of Mana)CGC 9.8 A+ が $60,000 超で成約し、Heritageオークションの2025年ビデオゲーム上位ロットはCGCスラブが占めました。序列の2番手は明確に追い上げています。
- VGAの逆転要素 : 新規の流通量は減少傾向ですが、2010年代に封入された旧VGAスラブには「再シュリンク(偽装未開封)が広がる前に封緘が証明されていた」という来歴の価値があり、古いスラブがむしろ信頼される場面があります。上位個体は現在も高値です(VGA 85+ のNES本体が $68,750・2025年2月)。
- 日本版はまだ「会社よりタイトル格」の段階 : 日本版のgraded市場は形成の初期で、スラブ会社の差より「何のソフトか・どんな状態か」が価格を決めている可能性があります。当サイトはスラブ会社別の実売価格差を定点観測で追跡し、この記事を更新していきます。
PSA(旧WATA)── 市場の本命。ただし日本からは出せない
2018年設立のWATAがゲーム鑑定の世界標準を作り、2025年10月にカード鑑定最大手PSAへ完全統合されました。鑑定基準はWATA時代のまま、ブランドと流通力はPSAのものになった形です。
- 強み : 鑑定済みゲームの高額取引実績は旧WATAスラブが圧倒的多数。eBayでもオークションでも、同じグレードなら最も高く評価されやすいのが現実です。2026年5月には日本版ファミコン・GB・GBAに対応し、日本のコレクターにとって本命の選択肢になりました。
- 弱み : 2025年4月の米国関税政策変更以降、国外からの直接提出を停止したままです。日本の個人が正規に出す方法は現在ありません(「【2026年版】日本からレトロゲームを鑑定に出す全ルート ── PSA・CGC・VGAの現状を整理」参照)。PSAジャパンも、当サイトの問い合わせに「ゲーム鑑定は未受付・開始時期未定」と回答しています(2026年10月)。
- 向いている人 : ファミコン・GB・GBAの高額品を持っていて、売り急ぐ必要のない人。「待つ」が戦略になります。国内受付の動向は「【随時更新】PSAジャパンのゲーム鑑定・国内受付はいつ始まるのか ── 動向まとめ」(近日公開)で継続ウォッチ中です。
CGC Video Games ── 日本版の主要機種を今すぐ出せる現実解
コミック鑑定最大手CGCを擁するCCGグループのゲーム部門です。日本版ではスーパーファミコン・NINTENDO64・セガサターンに加え、2026年1月22日の公式発表でファミコン(カセット・ディスクシステム)と日本版ゲームボーイ/GBC/GBAも鑑定対象になりました。未開封・開封済み完品(CIB)のどちらも鑑定対象です(当サイトの問い合わせに本部が回答)。ただし公式発表には制限の明記があります ── 大箱などの規格外サイズ、説明書・付属品単体、海賊版・リプロは不可。ファミコンの裸カセット単体の可否は公式情報で確認しきれないため、提出前の個別確認をおすすめします。
- 提出経路 : 本部回答(2026年10月9日・14日受領)によれば、ビデオゲームの受付は米国・ロンドン・ミュンヘン・ドバイの4拠点です(香港・東京の窓口はありません)。ただし料金・手続き情報の整備度から、日本からの実務は米国オフィスへの国際提出が基本ルートです。関税は「鑑定後に返送される一時輸入品として適切に申告されていれば、米国側では発生しない」とのこと ── 関税ゼロの専用プログラムがあるわけではなく、申告を正しく行う運用(提出者責任)です。申告の書き方を含む手順は「【2026年版】日本からレトロゲームを鑑定に出す全ルート ── PSA・CGC・VGAの現状を整理」にまとめています。
- 強み : 25本以上で$45/本のバルク ── 対象は未開封だけでなく裸カートリッジ・箱のみも含みます(開封済み完品 = CIBは対象外で$50)。年会費制の会員割引(最大20%)も公式に用意されています。グループの鑑定インフラと信頼。そして東京オフィスが開設準備中であることが当サイトの問い合わせで確認できました(現時点では受付なし)。PSAジャパンと合わせ、国内受付の入口が二正面で準備されています。
- 弱み : 公式の標準納期(約75営業日・受領後起算)が長めなこと(実働はこれよりかなり短いという利用者報告もありますが、計画は公式値で見るのが安全です)、PSA比のプレミアム差(ただし上記の通り縮小中)。
- 向いている人 : 日本版の未開封・完品美品を持っていて、今動きたい人。ファミコン・GB系もPSAの国内受付を待たずに出せるようになりました。
VGA ── ファミコン・ゲームボーイを出せるもう1つの現行ルート
WATA以前からゲーム鑑定を手がけてきた老舗です(運営はCGA : Collectible Grading Authority)。
- 当サイトの問い合わせへの回答(2026年10月受領) : 日本版のファミコン・スーパーファミコン・ゲームボーイ・ゲームボーイアドバンスを受け付け(GBAは追加確認で受付と回答)。国際荷物は「鑑定後に返送される一時輸入品」として申告する運用で、未開封20本以上の$45/本バルクは国際提出にもそのまま適用されます(納期は約30〜45日)。輸送キャリアと保険は提出者の裁量です。
- 強み : 長い歴史と、スキャンダルのない保守的な鑑定への信頼。CGC比では納期が速く(約30〜45日 vs 約75営業日)、バルクの下限が低い(20本 vs 25本)のが実務上の利点です。
- 弱み : 市場の中心がPSAへ移るなか、同グレードの実売価格は見劣りする場面が増えています。売却前提の方はこの差を織り込んで判断してください。
- 向いている人 : ファミコン・GBを今すぐ鑑定したい人、鑑定の工程を先に経験しておきたい人、PSA非対応のアイテムを出したい人。
乗せ替え(クロスオーバー)はできる。ただし割高
「とりあえず出して、あとでPSAに乗せ替える」は可能です。PSAはVGA・CGCスラブからのクロスオーバー(移行再鑑定)を受け付けており、移行実績の統計(クロスオーバー・センサス)まで公開しています。スラブのまま提出し、指定した最低グレードを満たせばPSAホルダーへ移し替え、満たさなければ元のスラブのまま返却される方式です。逆方向(PSA/WATA→CGC)もCGCが公式に提供しています(現行はStandard $50・約20営業日。以前紹介されていた$30は過去のプロモーション価格です)。
ただし経済性は明快に不利です。最初の鑑定費と往復送料が沈んだ上に、もう一度費用を払うため、二重鑑定は最も高くつく経路になります。会社間でグレード体系が違うため(10点制 ⇔ 二軸 ⇔ 100点制)、移行時に評価が下振れするリスクもあります。原則は「最初から出し先を正しく選ぶ」。乗せ替えが正当化されるのは、すでにスラブ入りの品で、PSA化による価格の上積みが費用とリスクを明確に超える高額個体だけです。
機種別の結論
| 持っている機種 | 推奨 |
|---|---|
| ファミコン・GB・GBA | 高額品はPSAの国内受付開始を待ち、適切に保管(「未開封レトロゲームの正しい保管方法 ── 価値を落とす4つの敵と今日からできる対策」(近日公開))。急ぐならCGCへ国際提出、またはVGA(納期・ロット数・プレミアム差で選ぶ) |
| スーパーファミコン・N64・サターン | 今動くならCGCへ国際提出(米国直送)。PSAスラブの価値を最大化したいなら待つ選択も(PSAの日本版対応はFC・GB・GBAのみで、SFC以降の対応時期は未発表) |
| 米国版・欧州版 | CGCの対応が広い。高額品はPSAの受付再開を待つ価値あり |
よくある質問
Q. 複数の会社に出し直す(乗せ替える)ことはできますか A. できます(上のクロスオーバーの節を参照)。ただし費用の二重払いになるため、原則は最初の出し先選びで決めることです。
Q. 鑑定会社によってグレードは変わりますか A. 基準も検品プロセスも異なるため、同じ品でも同じ評価になるとは限りません。会社間の換算は目安程度に考えてください(「ゲーム鑑定のグレードの読み方 ── 「9.8 A++」は何を意味するのか【PSA・VGA・CGC対応】」参照)。
まとめ
- スラブの市場価値の序列は PSA > CGC > VGA。ただしCGCは急伸中、旧VGAスラブには来歴価値、日本版はまだ「会社よりタイトル格」の段階
- 日本から今出せるのは CGC(ファミコン・ディスクシステム・スーファミ・N64・サターン・GB/GBC/GBA、米国直送)と VGA(ファミコン・スーファミ・GB・GBA)。どちらも一時輸入申告の運用。FC・GB系は2026年1月からCGCでも出せます
- 高額品はPSAの国内受付を待つのが基本線。国内はPSAジャパンとCGC東京の二正面で準備中(「【随時更新】PSAジャパンのゲーム鑑定・国内受付はいつ始まるのか ── 動向まとめ」(近日公開))
- 乗せ替え(クロスオーバー)は可能だが割高。最初の出し先選びがすべて
- 費用の詳細比較は鑑定費用シミュレーションへ
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